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中國輸出入銀行とサウジアラビア國立銀行はこのほど、初の人民元建て融資協力を実施した。融資資金は中國?サウジ貿易における資金需要に優先的に充てられることになる。これは輸出入銀行にとってサウジの金融機関との初の協力業務となる。
今回の業務は、2022年12月の習近平國家主席のサウジ訪問時に署名された「中華人民共和國とサウジアラビア王國との包括的な戦略的パートナーシップ協定」を輸出入銀行が具體的に実行に移すものだ。輸出入銀行がアラブ諸國地域の金融機関と初めて実施した人民元建て融資協力は、輸出入銀行の政策的金融機能を十分に発揮し、「一帯一路」(the Belt and Road)沿線諸國の資金調達と貿易円滑化を促進し、互恵?ウィンウィンを実現することに寄與する。
中國?サウジ間の初の人民元建て融資協力の実施は、両國間の貿易協力に具體的にどのような影響をもたらすのだろうか。
元國際通貨基金(IMF)副専務理事で、中國國際経済交流センター副理事長を務める朱民氏は「人民元建て融資協力に続くのは包括的な協力だ」と指摘する。これまで中國?サウジ協力で比較的多かったのはエネルギーや石油などだったが、昨年末に両國首脳は水素エネルギー、太陽光発電、5G、ハイテクなど、石油エネルギーにとらわれない戦略的協力のための大型プロジェクト34件を締結した。こうした中、中國とサウジの人民元建て融資協力は、中國の製造業における科學技術製品の世界進出を増やすことを後押しすることができる。
サウジはなぜ人民元を選んだのか? 朱氏は「ロシア?ウクライナ紛爭以降、米國と西側同盟はロシアに対して、決済システムSWIFTからの締め出しを含む多くの金融制裁を実施して、國際経済の運営規範を事実上破壊した。多くの國々は、第2の金融?通貨ルートを切り開くことを検討している。こうした中、人民元と中國経済の安定的な発展が注目され、サウジも人民元を増やすことが金融のバランシングや安定化に資することを認識するに至った。また、米ドルの金利が急上昇しており、貸出金利はすでに6~7%以上に上昇しているのに対し、人民元は金利や為替レートが安定しているため、割に合う通貨だと言えるだろう」と指摘する。
人民元の國際化を推進することは、中國自身の発展にどのような影響を與えるのだろうか。朱氏は、「第1に、これは國家戦略であり、自國通貨が國際的な使用通貨や準備通貨になってこそ、物質的資産の安全を保障できる。第2に、自國通貨優先政策により、人民元の海外展開は國內の金融市場、債券市場、株式市場、資本市場、翌日物貸出市場全體の発展を促進するだろう。これは中國の制度的開放の特に重要なポイントでもある。第3に、人民元の海外展開により、人民元建て決済システムが構築され始め、中國の経済?金融の國際的な地位が確立されることになるだろう」との見方を示した。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年3月16日