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  • パンダに魅了され3139日間撮影し続けてきた日本の男性

    人民網日本語版 2023年02月21日15:34

    高氏貴博さん(44)はこれまで12年間にわたり、東京の上野動物園が開園している限り、雨の日も風の日も通ってパンダの寫真を撮り、それをブログにアップして、世界のパンダファンに共有してきた。高氏さんはなぜこれほどパンダに夢中になったのだろうか?新華社が報じた。

    ブログ「毎日パンダ」のブロガーである高氏さんを取材し、「パンダとの馴れ初め」について聞いた。

    雨の日も風の日も「毎日パンダ」

    初春の東京は三寒四溫で、取材の日も早朝から雪がぱらついていた。高氏さんは、「天気が悪いと、列に並んで入園する人がいつもよりかなり少なくなる。でも、パンダは雪がとても好き。雪の中で遊ぶパンダを見ることができるかもしれないので、とても楽しみ」とワクワクしていた。

    ウェブデザイナーの高氏さんは、埼玉県にある自宅から約1時間電車に乗って上野動物園までやって來たという。そして、黒いリュックサックから列に並ぶ時の「秘密兵器」の折り畳みイスを取り出し、動物園の前で開園の時を待っていた。

    「いつもイスに座り、パソコンを広げて開園前に2時間ほどその日の仕事を処理しておく。そうして開園したらパンダの撮影に専念する」と高氏さん。

    2月19日、パンダの香香(シャンシャン)を撮影するために東京上野動物園にやってきた高氏貴博さん(撮影?張笑宇)。

    できるだけたくさんの寫真を撮影するために、高氏さんは毎日、パンダ舎の外で3回から4回ほど並ぶという。毎回、少なくとも40分は待たなければならない。上野動物園で一番人気なのはパンダ「仙女(日本名?真真、シンシン)」の「娘」である「香香(シャンシャン)」だ。シャンシャンは2月21日に中國に返還されるため、最後に一目見ようと、たくさんの人が押し寄せている。そのため最近は並ぶ時間がいつもより長くなっているという。

    上野動物園でパンダを撮影する高氏貴博さん(寫真右、撮影?姜俏梅)。

    高氏さんは、「シャンシャンの観覧が抽選になる直前に、一番早い時で朝の5時から4時間半並び、開園後もさらに3時間並んだ。シャンシャンが見られるのは1分とかで、一瞬で終わってしまう」と振り返りながらも、「たった1分でもシャンシャンに會えればそれだけで幸せ」と語った。

    軽い気持ちで入った動物園でパンダに夢中に

    高氏さんとパンダの出會いは2011年のこと。同年2月、中國のパンダ「比力(日本名?力力、リーリー)」とシンシンが上野動物園にやって來た。その年の8月のある日、高氏さんは上野公園の近くでぶらぶらしていた時に、有名なパンダを見てみようかと、軽い気持ちで動物園に入ったところ、たちまちパンダに夢中になったという。

    「リーリーとシンシンがかわいいだけでなく、形もとてもユニークだった。平和に暮らしていて、なんと穏やかで素敵な生き物なんだろうと感じ、はまってしまった」と高氏さん。「パンダに魅了された。毎日新しい発見があり、見れば見るほどはまっていく。毎日表情も違うので、見飽きることは全くない」。出會いから1ヶ月後、「パンダを見る幸せを一人でも多くの人に伝えたい」と高氏さんはブログ「毎日パンダ」を始めた。

    高氏さんは當初、半年ほど続ける予定だったものの、1年に伸び、最終的に今年2月20日の時點で、パンダを撮影して3139日目を迎えていた。上野動物園の定休日や新型コロナウイルスの影響で閉館していた約340日、娘の出産の時といった日以外、高氏さんは毎日、上野動物園に來ている。

    パンダファン?高氏貴博さんのブログ「毎日パンダ」(畫像はスクリーンショット)。

    「僕の心の中でパンダは家族。上野動物園にパンダがいる限り、一生撮影を続ける」と高氏さん。

    ほとんど連寫をしているため、1日に5000‐1萬枚の寫真を撮影するといい、その中から約200枚をブログにアップしている。そして、これまでに撮影してきた約1000萬枚の寫真は全てハードディスクに保存している。「ピントが合っていないなど失敗している寫真でも、パンダが映っているだけで消せない。消してしまうと、元に戻せない。その一瞬もとても貴重」と高氏さん。

    パンダがあまりに好き過ぎて、妹の結婚式という重要なイベントにも出席できなかったという。妹は沖縄で結婚式を挙げたため、高氏さんは、「遠いので、何日かパンダの撮影ができないと思い、妹にごめんねと言った。自分でもちょっと変だなと思う。これまでずっと続けることができたのは、家族と會社の理解があってのこと」と笑顔で話す。

    中國に「家族」に會いに行きたい

    日本の上野動物園で2月19日に撮影されたメスのパンダ?シャンシャン(撮影?張笑宇 )。

    パンダに出會ってから、「生活がガラッと変わった。それまでは、會社にこもってパソコンに向かっていた。夜中まで會社で殘業することも多かった。でも今は、毎朝早くに家を出て寫真を撮り、リフレッシュしてから會社に行くようになった。パンダのおかげで仕事の効率もアップした。パンダの撮影を通して、友達ができ、知識が増え、體も健康になったので、いいことばかり」と高氏さん。

    パンダとの出會いがきっかけで、中國にも注目するようになった高氏さんは、パンダの生活環境から手始めに、中國の概況、中國人のライフスタイルなども少しずつ理解するようになった。上野動物園の近くの百貨店で最近、高氏さんは2022年11月27日までの920日間にわたり撮影したシャンシャンの寫真展を開催。約10萬枚の寫真から厳選された920枚が展示されている。

    高氏さんはシャンシャン関連の書籍や寫真展、ポストカード、カレンダーなども手掛け、上野動物園のパンダ保護のために、収益のほとんどを関連の基金會に寄付している。

    そして高氏さんは、「シャンシャンは娘を同じくらいの歳で、僕の娘のよう。日本で約5年暮らし、たくさんの幸せをくれたので、ありがとうといいたい。平和の象徴として日中両國の懸け橋となってほしい。中國に行ったことはないので、一日も早く『家族』に會いに行きたい。今すぐにでも行きたい」と語った。(編集KN)

    「人民網日本語版」2023年2月21日

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