資料寫真
中國では新型コロナウイルス感染癥対策の最適化に伴って、複數の地域で企業活動と生産活動の再開が活発に秩序よく行われるようになり、都市の活力が急速に回復している。習近平経済思想研究センターはこのほど北京で専門家による解説會を行った。出席した専門家は「複數の高頻度データ指標から、中國で今、消費が緩やかに回復していることがわかる」と指摘した。中國新聞網が伝えた。
國家情報センタービッグデータ発展部ビッグデータ分析処の楊道玲処長(研究員)は、「中國の18都市の地下鉄の人流データに基づく地下鉄人流活発度指數によると、2022年12月以降の中國の地下鉄の人流活発度は『先に低下、後で上昇』となり、現在の指數は12月に比べて36.5ポイント(p)大幅上昇の61.4ポイントとなった」と述べた。
また同処は中國83都市の重點商業圏232ヶ所の人流データを追跡して、オフライン商業圏消費活発度指數を算出した。それによると、12月の同指數も「低下した後で上昇」となり、低迷していた前月から28.7p上昇して現在は96.6pに達した。北京、上海、広州、深センなどの重點都市を含む83都市の指數は軒並み安定回復し、商業施設はかつての賑わいを急速に取り戻しつつある。
生活サービス業の業者は経済社會の運営における毛細血管であり、日常生活の主な構成部分でもある。業界のデータを見ると、中國の生活サービス業の消費が加速的に回復していることがよくわかる。
楊氏は、「飲食、ホテル、レジャー?娯楽などの生活サービス業の業者の受注データに基づく生活サービス業消費活発度指數も最近は回復傾向が続き、1月2日時點で12月の低い値より4.0p上昇の98.1pとなった。ここから生活サービス消費が今、加速的に『ヒートアップ』していることがわかり、とりわけ観光業は消費活発度指數が45.7ポイントも上昇して、最も力強い回復傾向を示している」と説明した。
おなじみの「爆買い」が戻りつつあるものの、中國の消費の回復は課題にも直面している。中央経済政策會議は「國內需要を著実に拡大する」ことを2023年の5大活動のトップに置き、消費の回復拡大の位置づけを優先的なものにしなければならないと強調した。
中國マクロ経済研究院総合情勢研究室の郭麗巖室長(研究員)は、「目下の中國には消費の回復拡大を加速させる積極的な要因と有利な條件がたくさんあり、期待できる消費の成長源もよりたくさんある」と述べた。
たとえば、感染癥対策がタイミングと狀況に基づいて最適化?調整されるのに伴って、接觸型サービス業関連の消費シーンがこれから急速に回復しより多く生まれるとみられる。年金制度の全國統一の計畫実施が加速し、第3子出産容認政策などの出産政策の実施が加速するのに伴って、高齢者と子どもに関連した消費が急速に規模を拡大し高度化するとともに、関連する層と世帯の消費を牽引することが期待される。都市ごとに打ち出される政策が不動産業の好循環と健全な発展を促進し、長期賃貸住宅市場の建設などの措置の実施を加速的に発展させることが住居関連の消費を秩序よく拡大する上でプラスになるとみられる。
また郭氏は、「『5G+人工知能(AI)+モノのインターネット(IoT)』の深い融合を背景として、新型の消費が勢いよく発展し、より速いペースで成長し、規模がより大きくなり、新しいモデルや業態が絶えず出現するという発展傾向が現れている。グリーン認証製品の推進が強化され、グリーン認証成果の幅広い採用が推進され、ECプラットフォームや商業施設、スーパーなどの流通企業によるグリーン?低炭素製品専用コーナーの設置が推進されることにより、人々に向けたグリーン消費市場が開拓される。農村振興が全面的に推進され、新型都市化建設の質が高まっていくことが新エネルギー自動車とグリーンスマート家電などの消費財?サービスの農村進出を牽引し、農村の消費ポテンシャルを一層かき立てる上でプラスになる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年1月9日