江西省贛州市在住の女性?黃竹英さん(74)は、「幸せ」を祈る思いを、客家(ハッカ)の伝統的な手織りリボンに「こっそり」織り込んでおり、この無形文化遺産の技術が注目を集めている。中央テレビニュースが報じた。
畫像を左に45度傾けると何が見える?
手織りリボンの柄と漢字を見事に組み合わせたそのリボンに、ネットユーザーからは、「凄すぎる!」、「パッと見ただけではよく分からなかったが、もう一度じっくり見たら驚かされた!」、「中國スタイルのロマンチック。感動する」といったコメントが寄せられている。
手織りリボンを作って60年以上 黃さんの見事な技術に思わずため息
客家の伝統的な手織りリボンの技術は、贛州市の無形文化遺産に指定されている。このリボンはスカーフをとめるために額に巻いて使用されるもので、昔は結婚する女性の嫁入り道具に、「代々受け継がれるように」という思いを込めて手織りリボンが必ず入れられていた。
黃さんによると、6歳の時から家族にその作り方を教わり、その後、次第に様々なデザインのリボンを作ろうと模索するようになったのだという。そして數十年もの間、その熱意は1日も冷めることなく、黃さんは見事な技術を身につけた。彼女の織り上げるリボンは、整然と並んだひし形模様だけでなく、今にも飛び立ちそうな蝶々や美しい花模様など実にバラエティに富んでいる。
リボンに織り込まれた「國富民強」や「幸福美満」の文字
數年前から、黃さんはある地元の観光地で、観光客に手織りリボン作りを披露するようになった。そして、この伝統技術にもっと注目が集まるようにと、祝福する言葉を「こっそり」リボンに織り込むことを思いついたという。そして、「夜、なかなか寢付けない時などには、どうやって文字を並べ、どうやって文字とリボンを一體化させればいいかとじっくり考えていった」という。
手織りリボンを作る黃さんを描く観光客。
そうして色々と工夫を重ねた黃さんは、祖國の発展を願う「國富民強」という言葉や、幸せな家庭生活を願う「幸福美満」という言葉、人々の幸運と萬事順調を願う「吉星高照」という言葉などを、リボンに巧みに織り込んでいる。
「幸福美満」という言葉が「こっそり」織り込まれたリボン。
1本約1メートルの長さの手織りリボンを作るのに、始めは1週間ほどかかっていたものの、今ではコツをつかんで、3-4日ほどでできるようになったという。そして、各地から來た観光客から高い評価を得て、自信を強めた黃さんは、「手織りリボンの中に隠された『サプライズ』を見つけた観光客は、とてもうれしそうにしている。中には作り方を教えてほしいという人もいる」と話す。
黃さんは今後、無形文化遺産の素晴らしさについてさらに多くの人に知ってもらえるよう、織り込む文字を増やす計畫を立てており、「私の人生は手織りリボン一筋。一人でも多くの人に好きになってもらえるよう、頑張りたい」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年1月6日