ロシアはこのほど、ウクライナで30ヶ所以上の生物學研究所を発見して関連文書を入手したこと、これらの研究所にすでに2億ドル(1ドルは約115.8円)以上が投じられていたことを発表した。米側が公表したデータによると、米國はウクライナに26ヶ所の生物學研究所を持ち、米國防総省が絶対的支配権を持つ。新華社が伝えた。
ヌーランド米國務次官は3月8日の米議會公聴會で、「ウクライナに生物學研究施設がある」こと、それらの「研究材料」がロシア軍の手に渡らないようウクライナ側と協力していることを認めた。
在ウクライナ米國大使館は以前、これらの生物學研究所のリストを公式サイトに掲載していた。すでに削除されたものの、ウェブサイトのキャッシュでアクセス可能だし、その大部分がすでにロシア側によって明らかにされている。
新華社衛星新聞研究室は、在ウクライナ米國大使館の公式サイトに掲載された情報に基づき、これら生物學研究所のうち10數ヶ所の場所を特定したうえ、「新華地球」システムの集積したマルチソース衛星リモートセンシングデータとインテリジェントツールを利用して解析を行った。
下の畫像はウェブサイトのキャッシュによって在ウクライナ米國大使館のウェブサイトから入手した、ハリコフにある研究所に関する文書だ。この研究所は米國防総省から164萬ドル近くの資金援助を得て設立された。これらの生物學研究所のウクライナ側協力機関は食品や衛生、科學技術、國防など多岐にわたるが、米國側は國防総省が中心だ。
ウクライナ第2の都市で、ロシアとの國境から約40キロしか離れていないハリコフに米國の支援で設立された生物學研究所は、森の中にある。ロシア側は、ロシア側が特別軍事行動を開始した後、ハリコフの生物學研究所からコウモリの外部寄生蟲であるノミやダニの入った140個以上の容器と、ウクライナ各地域のスラブ民族のみの大量の血清サンプルが國外に移送されたとしている。
ウクライナでは、米國の生物學研究所の大多數が都市部にある。衛星畫像を見ると、キエフにある米國の生物學研究所は多くの學校に囲まれている。ロシア側の発表した文書によると、キエフ、ハリコフ、オデッサの研究所は、米國が実施を命令した「UP-4計畫」に參加していた。この計畫は2020年まで続き、ヒトでの致死率が50%にも達するH5N1鳥インフルエンザ及びニューカッスル病ウイルスなど、特に危険なウイルスが渡り鳥を介して伝播する可能性を研究することを目的としていた。
下の寫真は、米國の支援で設立された生物學研究所「リビウ疫學?衛生研究所」。ロシア側は、すでに米國人がキエフ、ハリコフ、オデッサの研究所からデータベースや生物試料、機器の大部分をリビウ疫學?衛生研究所と在リビウ米國総領事館に移送したと考えている。
リビウには米國の生物學研究所がもう2ヶ所あり、うち1ヶ所は獣醫學研究所だ。ロシア軍の入手した文書は、「UP-2」、「UP-9」、「UP-10」というコードネームの計畫が、アフリカ豚熱や炭疽などを対象としていたことを証明している。
新華社衛星新聞研究室が特定した12ヶ所の米國の生物學研究所は、ウクライナの広大な國土に分布しており、在ウクライナ米國大使館がウェブサイトに掲載した情報は、米國の投資総額が2400萬ドル以上に上ることを示している。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年3月16日