「今の大きな流れは何だろうか。不動産、金融、教育、インターネットなどでの利益と獨占、及びこれににより引き起こされていた過去の長期にわたる民生と実體経済への圧力とコストを引き下げ、製造業、ハードテクノロジー、実體経済、新エネルギー、資本市場などの発展に力を入れることだ」。中國の経済學者の任沢平氏がこのほど示したこのような見方が注目を集めている。中國新聞社が伝えた。
任氏によると、現在は過去100年にもなかったような大きな変化の局面であり、また過去100年にもなかったような大きなチャンスの時期でもある。この情勢全體をはっきり見定めることが非常に重要だ。どの企業も、どの個人も、最終的にはこの時代の産物なのだという。
実際、2021年に入ってから、中國の経済環境に変化が生じている。反獨占の政策が引き続き強化され、市場の監督管理で重要な措置がたびたび繰り出され、「二酸化炭素(CO2)排出量ピークアウトとカーボンニュートラル)の目標」がグリーン発展を推進し、サイバーセキュリティはごくわずかな「土地」も必ず守り抜く構えで、「ボトルネック」になっている分野への技術投資が特に重視されるようになった。
不動産はどうか。全國社會保障基金理事會の王忠民?元副理事長は、「今日、私たちは『不動産は住むためのもので投機のためのものではない』ことを強調するのに対し、現在では昔のような軒並み値上がりするというロジックで、投資すればもうかるということはなくなった」と述べた。
22日に行われた社會保障対策としての賃貸住宅の加速的発展と不動産市場調整?コントロール業務をめぐるテレビ電話會議で繰り返し示されたのは、不動産は住むもので、投機のためのものではないという位置づけを堅持すること、不動産を短期的な経済活性化の手段にしないことだった。
その翌日、中國住宅?都市農村建設部(省)が公式サイトで伝えた情報によると、同部、國家発展改革委員會、公安部、自然資源部、國家稅務総局、國家市場監督管理総局、中國銀行保険監督管理委員會、國家インターネット情報弁公室など8當局がこのほど、「不動産市場の秩序を持続的に整理?規範化することに関する通知」を発表した。その中で、これから約3年間かけて不動産市場の秩序が目に見えて好転するよう努力することが打ち出された。
それでは中國経済の見通しはどうだろうか。興業銀行の魯政委チーフエコノミストは、「2021年の中國経済について、私個人は新経済のジュグラーサイクルに入ると考えている。いわゆるジュグラーサイクルとは、新たな社會投資を行う周期のことである。新経済とは主に新型コロナウイルス感染癥が経済のデジタル化とグリーン化の新たな原動力を極めて大きく活性化したことを指す」と述べた。
魯氏はさらに進んで、「デジタル化から見ると、5G、ビッグデータ、人工知能(AI)などの業界が現実の暮らしの中で感染癥のため幅広く応用されるようになり、各方面に非接觸型経済と電子政務の発展を加速させることが必要と認識させた。これがソフトウェアとハードウェアの両面及び新インフラ建設への大量の投資をもたらすだろう。グリーン化という角度から見ると、中國政府はCO2排出量ピークアウトとカーボンニュートラルの行動プランを統一的に計畫?推進する予定で、これは大量のグリーン投資が必要になることを意味する」と述べた。
中國企業研究院の李錦首席研究員は、「今後の中國経済発展の中では新興業界と新興消費のチャンスが多くなる。たとえば、環境保護産業、新エネルギー自動車、新興サービス業、裝備製造業のデジタル化モデル転換?改造などでチャンスがある」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年7月28日